KAWASAKIバイクオーナーの方、エンジンオイルの選び方で悩んでいませんか?
KAWASAKIの純正オイルや推奨オイルはいくつかあり、どれを選んだら良いかわからないという方にわかりやすく、
また、必ずしも純正オイルが良いというわけではないことがわかります。
この記事を読めば、オイルは純正が一番ではないことが納得できますよ。
バイクのエンジンオイルのことをよく知って賢い選択をしましょう。
カワサキの純正オイル 冴速・冴強の違いやR4・S4の違いもわかります。
KAWASAKI純正オイルの情報と
純正オイルよりも割安の同品質オイルがわかりますよ。
【関連記事】大型バイクのエンジンオイルのおすすめと選び方
車種別・バイクの使い方別のオイル選択の方法
【参考記事】バイクのオイル交換 手が汚れない快適便利グッズ10選
純正オイルはスペックの割には割高なのはなぜ?
KAWASAKIに限りませんが、バイクメーカーの純正エンジンオイルはバイクのタイプ別・使用目的別に用意されています。
もちろん、オイルを作っているのはバイクメーカーではなく、専門のオイルメーカーです。(つまりOEMです)
そのため、価格が割高なのだと言うことを知っていますか?
今まで純正オイルは安心で安いと思っていた方は、考え直すべきです。
明らかにバイクメーカーの純正オイルの価格設定は高いのは事実。
(理由は、直接オイルメーカーから買う価格と比較すれば、バイクメーカーの利益と販売店ワイズギアの利益も上乗せした価格になっているわけですから当然ですね)
各メーカーの純正オイルと専門メーカーのオイルにはスペック(オイル性能面)での差はないのです。
だったら、価格の安い方が良いはずです。
エンジンオイルの規格を良く知って、
同スペックの高性能オイルのことをまず知る必要があります。
バイク用エンジンオイルの規格について
バイク用エンジンオイルの重視すべき規格について簡単に要点を解説しておきます。
●JASO規格
●SAE規格
●オイルの粘度
バイクのエンジンオイルを選ぶ時の基準になります。
JASO規格
バイク専用4ストオイルには日本ではJASO規格があります。
(JASO:Japan Automobile Standards Organization:日本自動車規格)
JASO規格に適合しているオイルをバイク用では使います。
バイク用オイルは車用と違いクラッチ摩耗防止の強化に重点が置かれています。
(高回転型とクラッチのオイルが共通)という特性があり、車用オイルとは別物です。
バイク専用品のエンジンオイルには
MA とMBと大きく分けて2種類あり
MA1は小型〜中型バイク用 (単にMAと表示されているものもある)
MA2は大型バイク用(高温になりがちな大型排気量ののエンジンに向いている)
MBはスクーターなどのオートマチック車用
湿式クラッチ(クラッチがオイルに浸っている)を搭載しているバイクはMBだとクラッチが滑る恐れがあります。
スクーターや乾式クラッチのバイク、メーカーに指定された一部の車両にMBグレードが用いられます。
SAE規格
エンジンオイルの規格SAE(Society of Automotive Engineers:米国自動車技術者協会)で
オイルの成分により3つのタイプに分類されます。
●鉱物油
●部分化学合成油
●100%化学合成油
(画像引用元 HONDA GO エンジンオイルの油種(ベースオイル))
最もグレードの高い(機能面で優秀な)オイルは、
結論から言って100%化学合成油が最強ということになります。
オイルの劣化が遅く(オイル交換の頻度が減らせる)高温にも劣化しずらい点が光ります。
製造コストがかかる分、価格面でも一番ですが、決して高い買い物ではありません。
エンジンオイル価格の高い順には
100%化学合成油>部分化学合成油>鉱物油
鉱物油が最も安い分、性能の劣化が早いのです。
化学合成油と鉱物油を合わせたややハイグレードなオイルが部分合成油(価格も中間的)
市場で売れているのは安い鉱物油なのです。
オイルの粘度
(画像引用元 WeBike)
オイルの粘度は
(例として)
10Wー40
などで表示されています。
●10Wは低温粘度
極寒地では5Wを使うこともあります。
●40は高音粘度
30〜40程度が一般的です。真夏は50以上が良い場合もあります。
粘度については
低温粘度SAE規格の左の数字は、低温時にオイルが固まらない温度を表します。
寒冷地などでは5Wが適している場合があります。
高音粘度
SAE規格の右の数字は、高温時に粘度を保てる温度を表し、各メーカーでは基本的に30~40程度を推奨しています。
数字が大きいほど高温でも粘度を保て、真夏の暑い中でもサラサラにならずエンジンを焼きつきから守ります。
高温粘度 30 → 30℃前後
高音粘度 40 →35~40℃前後
での使用が可能となっています。
●真夏に長距離バイクを走行させたり、暑い時期にサーキット走行をしたりする場合は、50以上使う場合があります。
サラサラになって粘度が落ちてしまうと、その分エンジンにダメージを与える原因になるため。
●一般的な使用では30の高音粘度の場合、オイルの抵抗が少ないため、燃費が良くなる特性があります。
特殊な使用でない場合、バイクオイルの粘度は
10Wー40 が標準的です。
KAWASAKI純正エンジンオイルの紹介
KAWASAKIのバイク用(4ストローク)エンジンオイルは6種類
(推奨オイル2種を含む)
KAWASAKIは純正オイルの特徴として、
オイル専門メーカーのELFと共同開発したり、
オイル供給先を公表しており、他メーカーとは一線を画しています。
本格的なレース仕様のオイル等にも注力しているメーカーでもあります。
(SHELL ADVANCE にもKAWASAKI推奨オイルがあるほど)
そして汎用品である廉価な鉱物油を扱っていない点にも本物志向であることがわかります。
(資料参照元 KAWASAKI(純正エンジンオイルのサイト))
しかし、純正オイルの価格は割高なのも事実です。
一般用オイルには100%化学合成油ではなく、部分合成油であったり、
オイル規格がMA2の大型バイク向けではなく、MA規格であったり
それでいて専門オイルメーカーの100%化学合成油のMA2規格品よりも高い値段設定であったり、
私としてはあまり好感が持てませんが、純正信者の方も多いと思いますので
ネット販売での格安店を調べておきました。
オイルのグレード別に通販(Amazon・楽天・Yahoo!)の実勢価格についても調べてみるとバイクショップより安く入手できることがわかります。
(もちろん その後に専門メーカーのオイルとの比較もしております。じっくり読んでみてください)
冴速 ヴァンヴェール(vant-vert) 10W-40
●オイルメーカーELFとの共同開発品
KAWASAKIおすすめの純正エンジンオイル
中身は100%化学合成油MA2(大型バイク用)
以前はこの冴速はMA規格のグレードでしたが、グレードアップしたようです。
オイル容器のデザインに有名バイク劇画家のイラストを使ったりKAWASAKI一押しの純正オイルです。
IL 定価 2,600円
(通販での実勢価格 1,900円〜)
SAE粘度規格:10W-40
油種:化学合成油
JASO:MA2
冴強 ヴァンヴェール(vant-vert) 10W-50
●100%化学合成油の高温粘度を高めたオイル
真夏のの長距離走行などにも劣化しづらい、空冷エンジンの焼き付きの心配のない
オイル 大型バイクの夏のツーリングが気になる方には役に立ちます。
定価2,800円
(通販での実勢価格 2,050円〜)
SAE粘度規格:10W-50
油種:化学合成油
JASO:MA2
SHELL ADVANCE 4T ウルトラ 10Wー40
●SHELLのKAWASAKI指定オイル (DUCATI ・ヨシムラでも推奨品)|
KAWASAKI大型バイクに推奨指定されていますよ。
高回転でエンジンを回すサーキット走行メインということで推奨
エンジン内部を強力に守れる触れ込みでレース愛好家の高評価品ですよ。
私もDUCATIで常に使用していた指定オイルです。
よく考えると高いオイルですね。
定価 1L 3,400円
(通販での実勢価格 2,680円〜)
SAE粘度規格:10W-40
油種:化学合成油
JASO:MA2
SHELL ADVANCE 4T AX-7 15Wー50
●幅広いニーズに対応した化学合成オイル(KAWASAKI指定オイル)
エンジンの清浄性に優れた(エンジン内を常にクリーンに保つ)
コストパフォーマンスにも優れたエンジンオイル。
高温粘度の高く夏場でも劣化しにくことを考慮した最高級オイル
街乗りからツーリングまで幅広いシーンに対応し、
全ての排気量のバイクに最適
定価 1L 不明
(通販での実勢価格 3,000円〜)
SAE粘度規格:15W-50
油種:化学合成油
JASO:MA2
R4 10Wー40
●KAWASAKI純正のスポーツ走行用部分合成油
大型バイクの中でも高回転型エンジン車には有効
スポーツ走行用にRがつけられています。
大型バイクには最低限このオイルを使用したいところ
部分化学合成油としては価格面で割高なのが気になります。
定価 1L 2,200円
(通販実勢価格 2,000円〜)
SAE粘度規格:10W-40
油種:部分化学合成油
JASO:MA
S4 10wー40
●全KAWASAKI車に対応 部分合成油
小型バイクから大型バイクまでの一般使用むけ純正オイルです。
部分化学合成油でMA規格品
鉱物油よりはハイグレードなオイルです。
安いとは言えませんが。
定価 1L 2,000円
(通販実勢価格 1,650円〜)
SAE粘度規格:10W-40
油種:部分化学合成油
JASO:MA
KAWASAKI純正オイルとオイル専門メーカーとの比較
バイクのオイルは純正が一番良いというのは、はっきり言って間違った考え方です。
確かにテストを重ね、オイルにエンジンに合った添加剤を加え(どこのオイルもオイルには添加剤を入れていて、詳細は企業秘密で数値化したり公表はしていません)調整をしてオイルを販売しています。
でもそれをやっているのはオイル専門メーカーです。
国際的な基準や日本のオイル規格で説明した通り、
規格がオイルの性能やコストに反映されているのです。
オイルの規格が同じなら性能・機能面は同じです。
それでは、KAWASAKIの純正オイルと同等のオイルを比較してみましょう。
100%化学合成油の場合
100%化学合成油はKAWASAKI純正では
●冴速 (10Wー40)MA2
●冴強 (10W−50)MA2
実勢価格は
冴速 1L 1,900円〜
冴強 1L 2,050円〜
この純正オイル2つは 100%化学合成油のMA2規格品です。
ここ価格を頭に入れておきましょう。
オイル専門メーカー品の同等スペック品でコストパフォーマンスの良い製品を紹介します。(価格を比較しましょう)
冴速 10W−40の同等品
●TEITO プレミアム M4S エンジンオイル 10Wー40
○MA2規格の大型バイクに最適な人気のオイル(日本製)
100%化学合成油
低価格で高性能 純正オイルの同グレード品よりも圧倒的にコスパよし
4Lで3,500円程とコスパは良いのが人気の理由です。
●AZ(エーゼット)4Tエンジンオイル 10W-40 SL
○100%化学合成油でコスパが最も良いMA2規格オイル
4Lでわずか2,400円程
純正オイルと比較すれば価格差は歴然
●TEITO プレミアム M4S エンジンオイル 10Wー40
●AZ(エーゼット)4Tエンジンオイル 10W-40 SL
実勢価格は1L 875円〜 600円〜
(冴速は 1L 1,900円)
冴強 10Wー50の同等品
●AZ(エーゼット)4Tエンジンオイル CIRCUIT EsterTech 10W-50
○AZ(エーゼット)のサーキット用高粘度オイル
SS乗りにおすすめ
価格は4L 6,800円程
●NUTEC ニューテック ZZ-02 10W-45
○100%化学合成オイル 空冷エンジンにも違いが出る
旧車・空冷のハーレーにもおすすめ サーキット用にも対応
(MA規格ですがオイル粒子はMA2よりも細かい)
NUTECのオイルは同社のオイル粘度違いを混ぜることも可能
季節によってブレンドを変えるなど通に有名なオイルです。
一般的なバイクショップでは扱いがない希少品
4Lでは8,800円程になりますが、価格に見合う高性能オイル
●AZ(エーゼット)4Tエンジンオイル CIRCUIT EsterTech 10W-50
●NUTEC ニューテック ZZ-02 10W-45
実勢価格は1L1,700 円〜 2,200円〜
(冴強は 1L 2,050円〜)
部分合成油の場合
部分合成油はKAWASAKI純正では
●R4 10W−40 MA
●S4 10W−40 MA
実勢価格は R42,000円〜 S41,650円〜
R4 S4の同等品
●カストロール エンジンオイル POWER1 4T 10W-40
○通販部門ベストセラー1位の人気ナンバーワンオイル
部分合成油のMA規格品
人気の秘密は価格(1L わずか625円)
●SUZUKI ECSTAR(エクスター)オイル R7000 MA2 10W-40
○SUZUKI純正の部分合成油MA2規格品
隠れた名オイル。MA2規格でこの価格は純正オイルとしてはさすがです。
4L換算で4,000円程
●カストロール POWER14T 10W−40
●SUZUKI ECSTAR(エクスター)オイル R7000 MA2 10W-40
実勢価格は1L 625円〜 1,000円〜
(R4 S4は 1L2,000円・1L 1,650円)
カストロール POWER1 4T 10W−40は 1L わずか625円です。
SUZUKI純正 R7000 10W−40 はMA2規格で1,000円です。
純正オイル信者からより割安な専門メーカーオイルへ
下記の価格部分を比較してみれがわかる通り
KAWASAKI純正品よりも専門メーカー品は割安です。
100%化学合成油(サーキットやSS用)
●冴速 10Wー40
(1L 1,900円程)
●TEITO プレミアム M4S エンジンオイル 10Wー40
(1L 875円程)
バイク一台(4L使用の場合)
差額は 7,600円ー3,500円= +4,100円割安
100%化学合成油(サーキットやSSの真夏用)
●冴強 10W−50
(1L 2,050円程)
●AZ(エーゼット)4T CIRCUIT EsterTech 10W-50
(1L 1,700円程)
バイク一台(4L使用の場合)
差額は 8,200円ー6,800円= +1,400円割安
部分化学合成油(鉱物油よりワングレード高い品質)
●R4 10Wー40
(1L 2,000円程)
●カストロール POWER1 4T 10W-40
(1L 625円程)
バイク一台(4L使用の場合)
差額は 8,000円ー2,500円= +5,500円割安
(+金額円は専門メーカー品との差額)
圧倒的に専門オイルメーカーの同グレードのオイルが安いのです。
オイル交換の費用を抑える自分でするオイル交換
オイル交換をバイクショップでお願いする場合、自分で買ったオイルを持ち込んで交換を依頼することはできません。
気に入ったオイルが見つかったら割引率の高いネットで買って、
自分でオイル交換をしましょう。
(オイル交換の工賃もかかりませんよ)
オイル交換は難しくはありません。
きちんと規定容量を測って廃油の処理をすれば、誰でもできることです。
(廃油はそのまま下水に流すことはできません。専用品があるとゴミに出せて快適です)
最低限必要で便利なものは、
●専用のオイルジョッキやメスシリンダー
●廃油をそのままゴミに出せる廃油ボックス
この2つは最低限用意しましょう。
【関連記事】バイクのオイル交換は自分でやる 手順と道具について
KAWASAKI純正エンジンオイルはどうなの? オイル専門メーカーとの比較 まとめ
KAWASAKI純正オイルの情報と比較
(カワサキの純正オイル 冴速・冴強の違いやR4・S4の違いと)
純正オイルよりも割安の同品質オイルがわかる比較記事。
●バイク用エンジンオイルの基礎知識
●KAWASAKI純正オイルの紹介
バイク用(4ストローク用)は6タイプ
●KAWASAKI純正オイルと同等のオイルメーカー品の比較
●純正オイルより専門メーカー品の価格比較
専門オイルメーカー品が圧倒的にお得
●オイル交換は自分でやろう
以上の内容でした。
KAWASAKI純正オイルについての記事でした。
エンジンオイルはバイクの血液です。
コスパも考えてこだわりましょう。
100%化学合成油は高値であってもオイル交換の回数の減らせ
良いことばかりですよ。
メーカー純正オイルの比較記事
【参考記事】YAMAHA純正エンジンオイルについて
【参考記事】HONDA純正エンジンオイルについて
【参考記事】SUZUKI純正エンジンオイルについて
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